シャボン玉を作って遊んだことは、誰でも一度はあるでしょう。ストローをふぅーっと吹くと、たくさんのシャボン玉が風に乗って飛んでいくのを見ているのは楽しいですね。
童謡にも歌われるように、シャボン玉には壊れやすいイメージがあります。実は家にあるものだけを使っても、割れにくいシャボン玉液を作ることができます。
この記事ではお子さんだけでも大丈夫な安全な材料を使って作る作り方や、大人がこだわって作る割れないシャボン玉液の作り方もご紹介します。
目次
ガムシロップを使うシャボン玉液の作り方
シャボン玉遊びは、お子さんの安全な外遊びの定番ですね。パパやママも小さいときに、シャボン玉で遊んだ経験があるのではないでしょうか。
最近は100均でもシャボン玉液が売られているので、便利な市販のシャボン玉液を使うことが多いかもしれません。
すぐシャボン玉に飽きてしまうお子様も、手作りすれば作る楽しさとシャボン玉を飛ばす楽しさのダブルで長い時間遊べます。
ご家庭でも簡単に作れて、洗剤以外は口に入れても安心な材料だけを使ったシャボン玉液の作り方をみていきましょう
基本のシャボン玉液を作ってみよう
まずは基本のシャボン玉液の作り方です。どこの家にもある2つの材料をよく混ぜるだけですので、お子さんにも簡単に作れますよ。
【材料】
・台所用洗剤:10ml
・水:100ml
【ポイント】
水は一度沸騰させたものや浄水器を通したものを使ったほうが、シャボン玉が膨らみやすいです。
洗剤は界面活性剤の濃度が高いものを選ぶと、割れにくいシャボン玉を作りやすくなります。洗剤によってそれぞれ濃度が違うので、実際にシャボン玉を作りながら濃さを調節してください。
シャボン玉の枠も作っちゃおう
小さなお子さんがシャボン玉をストローで吹くのは、シャボン玉液を誤飲しやすいので心配ですね。シャボン玉の枠はモールや針金で簡単に作れますので、ついでに手作りしましょう。
針金やモールで丸い形を作ったら、根元をねじっていけば完成です。丸い形の他にハート形や星形など、自由な形に作っても楽しいですね。
針金で作るときには毛糸などをぐるぐると巻いてあげると、シャボン玉液の付きがよくなります。
モールを使えばお子さんにも簡単に、かわいいシャボン玉の枠を作ることができますね。小さめの枠のほうが、お子さんでもシャボン玉が作りやすいのでおすすめです。
大きな枠を作るなら、ハンガーを変形させると楽に作れます。何本か束ねてモールや毛糸でぐるぐると巻けば、丈夫で長く遊べる枠になります。
砂糖を入れて割れにくいシャボン玉液にしよう
100均のシャボン玉液や基本のシャボン玉液は、小さいシャボン玉は作れますが大きいシャボン玉は途中で割れてしまいます。割れにくいシャボン玉液の一番簡単な作り方は、砂糖を加えることです。
砂糖には保湿作用がありシャボン玉の表面が乾くのを防いでくれるため、シャボン玉が割れにくくなります。
分量は基本のシャボン玉液なら5g(小さじ1杯)の砂糖を混ぜます。砂糖の種類は家にあるものでOK。砂糖がきちんと溶けないとシャボン玉が膨らまないので、ぬるま湯などを使ってしっかり溶かしましょう。
ガムシロップを入れてみよう
ガムシロップは元々、砂糖を煮溶かしたものに「アラビアガム」を加えて作られていました。アラビアガムは粘り気を出すための食品添加物で、現在のガムシロップにはほとんど使われていません。
元々シャボン玉にガムシロップを入れると割れにくくなるというのは、このアラビアガムの粘り気が割れにくい作用をしていたためです。現在のガムシロップは、砂糖を加えるのと同じくらいの保湿効果が期待できます。
加えるガムシロップの量は基本のシャボン玉液なら25g程度です。ガムシロップは1つ9g~11gなので、2~3個分入れるといいでしょう。
【こだわる人に!】アラビアガム入りのガムシロップ
現在ではガムシロップは、砂糖の代用品としての役割しかないなんて残念ですね。アラビアガム入りのガムシロップは、今はもう手に入らないのでしょうか。
調べてみたところネットでお取り寄せできる、アラビアガム入りのガムシロップがありましたのでご紹介します。
明治屋の「マイガムシロップ」は、果糖ブドウ糖液糖にアラビアガムを入れた、カクテル用のガムシロップです。大人のための高級なガムシロップで1本720mlのため、シャボン玉液に少量使うだけならもったいないかもしれません。
どうしてもアラビアガムの入ったガムシロップを使って、シャボン玉液を作りたいという方におすすめです。シャボン玉液を作った残りは、アイスコーヒーやカクテルに使って高級感を味わってはいかがでしょうか。
ガムシロップの代わりにはちみつもOK
ガムシロップが家にない場合には、はちみつを使えば割れにくいシャボン玉液を作ることができます。はちみつはガムシロップに比べて粘度が高いので、基本のシャボン玉液の場合は小さじ1杯くらい入れれば大丈夫です。
はちみつはどろっとして底にたまりやすいので、洗剤を入れる前に水に入れてしっかりと溶かしましょう。
シャボン玉液がきちんと混ざっていないと、シャボン玉が膨らむ前に割れてしまう場合があります。ぬるま湯を使うと、溶けやすくおすすめです。
【ガムシロップを使わない】割れにくいシャボン玉液の作り方
割れにくいシャボン玉を作るにはシャボン玉液を保湿したり、粘り気を足してあげるといいことがわかりました。砂糖やガムシロップなどは口に入れても安心で、お子さんにも簡単に割れにくいシャボン玉液を作ることができます。
ここからはテレビなどに出ているプロなども使っている材料を使う、割れにくいシャボン玉液の作り方を見ていきましょう。
洗濯のりを入れてみよう
シャボン玉液に洗濯のりを足せば、粘度が増してさらに割れにくくなります。洗濯のりは「PVA」と書かれている物を選びましょう。
PVAとは「ポリビニルアルコール」のことで、水によく溶ける性質がある合成樹脂です。切手の裏に塗られているのりも、PVAが使われています。切手をなめればすぐ貼れるのは、PVAが水によく溶ける性質をもつからです。
分量は、基本のシャボン玉液なら10ml程度入れましょう。砂糖やガムシロップと一緒に入れても大丈夫です。1本買うとかなりの量があるので、シャボン玉液を作って余った洗濯のりでスライムなどを作ってはいかがでしょうか。
【洗濯のりの代用】アラビックヤマト
洗濯のりは一本買うとかなりの量があって、シャボン玉液を作ったあとで持て余すことってありますね。シャボン玉液を少量だけ作るなら、文房具のアラビックヤマトを代用に使うことができます。
アラビックヤマトの主成分はPVAで、洗濯のりと同じです。ただしアラビックヤマトには独特の酸っぱい臭いがあるので、大量にシャボン玉液を作るのには向きません。
アラビックヤマトの「アラビック」は、「アラビアのり」が由来だそうです。昭和30年代にはアラビアゴムを主成分としたのりが作られ、アラビアのりと呼ばれていました。
アラビックヤマトには実際はアラビアゴムは使われていません。製品を開発するときにアラビアのりを参考にしたことから、敬意を表して「アラビック」の名前を付けたのだそうです。
グリセリンも優秀!
グリセリンはアルコールの一種で、保湿効果が高く化粧品や医薬品に使われています。甘い味がすることから、食品の甘味料として使われることもある物質です。
洗濯のりに加えてグリセリンも混ぜると、大きなシャボン玉を作っても割れにくい丈夫なシャボン玉液を作ることができます。プロもシャボン玉を割れにくくするために、グリセリンを使っているそうですよ。
【材料】
・水:100ml
・台所用洗剤:10ml
・洗濯のり:10ml
・グリセリン:10ml
混ぜるときは泡が立たないように、洗剤は最後に入れましょう。シャボン玉がふくらまない時には、少しずつ洗剤を足してみてください。
食器用洗剤を使わないシャボン玉液の作り方
シャボン玉液を手作りすると、面白くてどんどん作ってしまうことってありますね。気が付いたら、食器用洗剤が空っぽになっていたなんてこともあるでしょう。
食器用洗剤は昔に比べてコンパクトタイプが多いので、シャボン玉液に使えばあっという間に減ってしまいます。食器用洗剤以外に、シャボン玉液に使える洗剤はあるでしょうか。
ここからは家にあるもので、シャボン玉液に使えるものを見ていきましょう。
石鹸を使ってみよう
贈答品などでいただいた高級な石鹸。使わずにしまってある石鹸があったら、シャボン玉液に使ってしまいましょう。
削った石鹸を水に溶かせば、シャボン玉液を作ることができます。分量を量るのが難しいので少しずつシャボン玉を作りながら、ちょうどいい量を溶かしてください。
石鹸はナイフやカッターでも削れますが、手を切る心配があるのでピーラーがおすすめです。石鹸が小さくなったら削るのは危ないので、耐熱皿に石鹸を入れてレンジで1分くらい加熱しましょう。
数倍に膨らんだら焦げる前に取り出して、あら熱を取れば手で簡単に粉状に崩せますよ。
【いい香り!】シャンプー
シャンプーもシャボン玉液に使えます。シャンプーに使われる界面活性剤は、食器用洗剤と同じ30~40%。食器用洗剤と同じ分量でシャボン玉液を作れるので、便利ですね。
食器用洗剤に比べてシャンプーはお徳用のボトルも多いので、たくさんシャボン玉液を作るならシャンプーを使うといいかもしれません。シャンプーは香料を多く使用しているため、いい匂いのシャボン玉液になりますよ。
まとめ~割れにくいシャボン玉液の作り方はガムシロップだけじゃない
晴れた穏やかな日に作るシャボン玉は、七色がぐるぐると変化してきれいですね。
シャボン玉と言えばすぐに壊れて消えてしまうものでしたが、最近はガムシロップを使うなど様々な工夫で割れにくいシャボン玉を作ることができるようになりました。
シャボン玉を手に乗せて壊れないなんて、楽しいですね。子供だけでなく大人も夢中になる、割れにくいシャボン玉液の作り方をぜひ試してみてくださいね。