そんな疑問に答えます。
料理に使うといっても少量ずつであることが多く、調味料の中では脇役になりがちなみりんは、気づいたら戸棚に放置されていた…なんてことも多いのではないでしょうか。
みりんの適切な保存方法から、賞味期限の考え方。そして賞味期限までに使い切りたい!という方に向けた、みりんをたくさん使える料理をご紹介していきます。
目次
賞味期限を長く持たせる!みりんの上手な保存方法
料理の際にたくさん使うものではないからこそ、みりんは保存方法を守って長持ちさせたいものです。
そもそもみりんの賞味期限はどれくらいあるのか。そしてより良い保存方法についてご紹介していきます。
みりんの賞味期限ってどれくらい?
みりんは調味料の中でもアルコール分と糖分をしっかりと含んでいるので、保存方法を守れば比較的長持ちします。
賞味期限とは未開封の状態で保存しておいた場合のことですが、本みりんであれば賞味期限は約1年半、みりん風調味料でも約1年です。
開封後・開栓後はどれくらいもつの?
一度開栓したみりんは、賞味期限の範囲以内であっても、約3か月ほどで使い切りましょう。
3か月を超えると食べられないという訳ではありませんが、風味が飛んでしまったり、酸化が進み、時間が経つにつれて美味しく食べられなくなっていきます。
また、出来るだけ美味しい状態を保てるように、適切な保存方法を守りましょう。
みりんは種類ごとで保存方法が異なる
賞味期限を長く持たせるためにも、買ってきたみりんはしっかりと保存方法を意識しましょう。みりんの種類によって、扱い方が少しだけ異なるので注意が必要です。
本みりんの保存方法
開封前のみりんは、アルコール度数が高いこともあり、常温保存が可能です。ただし、湿度が高くなることによって、みりんの色が濃くなる恐れがあります。
色が濃くなっても、みりんの味や色に影響はありませんが、きれいな色を保つためにも、涼しくて暗い場所が保存方法としては適切です。
一度、開栓した場合でも、本みりんはアルコール度数が高いので、冷暗所に置いておくので大丈夫です。
その際は、キャップをしっかりと閉めましょう。冷蔵庫に保存しても問題はありませんが、本みりんに含まれる糖分が白く固まることがあります。
みりん風調味料の保管方法
本みりんよりも手軽に買えるため、人気のあるみりん風調味料は、取り扱いに注意が必要です。
開封前の保存方法は、本みりんと同じく常温保存OKです。しかし、開栓後のみりん風味調味料は、必ず冷蔵庫に保管するようにしましょう。
みりん風味調味料は、本みりんと比べると圧倒的にアルコール分が含まれていません。アルコールの持つ保存性が効かないため、常温に放置してしまうと、急速に劣化するためです。
本みりんとは保存方法が異なるので、手元にあるみりんが「本みりん」か「みりん風調味料」かをしっかり確認しましょう。
賞味期限切れのみりんは食べても大丈夫?
賞味期限とは「未開封で保管していた場合に、美味しく食べられる期間」のことを指します。
よって、この期間を過ぎてしまったからと言って、保存方法が良ければ、すぐに食べられなくなるという訳ではありません。
しっかりと密閉されていたり、涼しい場所で保管されていれば、まだ食べられる可能性が高いです。
こんなみりんを食べるのはNG
一度開栓したみりんの場合、どれだけ密閉して保存していても、使用時に雑菌が入り込んでしまうことがあります。
すると、保存している間にカビたり、腐ったりします。蓋を開けたときにすっぱい香りがしたり、色が白く濁っている場合には、腐っている可能性が高いです。
何か怪しいと感じたら、たとえ賞味期限は大丈夫であっても、食べるのはやめておきましょう。
賞味期限切れのみりんは可燃ごみで処理
「残念だけどこのみりんはもうダメだな…」と判断せざるを得ない場合、ゴミとして処理する必要があります。
そのままシンクに垂れ流すことは、下水汚染に繋がるのでやめましょう。適切な方法を二つ、ご紹介します。
みりんを油処理袋に入れて捨てる方法
使用済の油を捨てる際に使う「油処理袋」に入れるのがラクチンです。油処理袋の口を開けて、油を含めて他の液体ゴミを一緒に口を閉めるだけ。
多くの油処理袋には吸収素材が入っているので、処理をしていたり、ゴミを出している際に、漏れ出してしまうリスクが避けられます。
液体ゴミを簡単に処理するためにも「油処理袋」はキッチンにストックしておくといいでしょう。
みりんを紙に吸わせて捨てる方法
「油処理袋を切らしていた!」という場合でも、新聞紙があれば大丈夫です。
まず、しわしわに丸めた新聞紙をビニール袋に入れます。そこにそーっとみりんを注ぎ込み、新聞紙に液体を吸わせましょう。
しっかりとビニール袋の口を閉めて、漏れないようにしたら、可燃ごみとして処理できます。
保存方法と併せて押さえたい!みりんの大量消費アイデア4選
みりんの保存方法はバッチリ!でもそろそろ使い切らないと…という場合にそなえて、みりんをたくさん使う料理をご紹介します。
THE和食の味である、ほんのりと甘いみりんの味は、日本人ならホッとするはず。和食は難しいというイメージがありますが、みりんとしょうゆなどを煮込むだけなので、意外と簡単ですよ。
牛肉とゴボウのしぐれ煮
みりんと醤油の甘辛い味が特徴的なしぐれ煮は、ごはんのおともにピッタリ。お好みのお肉&野菜で作れるのでバリエーションが楽しめます。
今回は牛肉とゴボウを使ったレシピをご紹介します。
【材料】(二人分)
・ごぼう 1/2本
・しょうが 1かけ
・牛肉 200g
・しょうゆ 大さじ1.5杯
・本みりん 大さじ1.5杯
・日本酒 大さじ1.5杯
・砂糖 大さじ1.5杯
・水 120ml
【作り方】
1.ゴボウの皮をこそいで、細切りにして、水にさらす。
2.しょうがを千切りにする。
3.鍋に調味料をすべて混ぜて入れて、中火にかける。
4.沸騰したら牛肉、ごぼう、しょうがを加えて煮込む。
5.汁気が飛んだら、完成。
このレシピは和食の定番の味付けである、しょうゆ・みりん・日本酒・砂糖の分量が全く同じなので覚えやすいです。
お肉だけで作るのも良し、ピーマンやしいたけなどを加えても良し。お好きな材料で作ってみてください。
密閉できる容器に入れれば、冷蔵庫で4,5日保存可能ですので、たくさん作って常備菜にしておくと便利です。
さばのみりん漬け
みりんをたくさん使う料理として、みりん漬けもおすすめです。甘い味付けになるので、お魚料理がなかなか進まないお子様にも、ピッタリのメニューです。
ぜひたっぷりのみりんに漬けて、作ってみてください。
【材料】(二人分)
・さば(おろしたもの) 2枚
・塩 一つまみ
・日本酒 大さじ1
・本みりん 大さじ3
・砂糖 大さじ1
【作り方】
1.サバに塩を振って5分ほどお気、出てきた水気をふきとる。
2.ビニール袋に調味料とサバを入れて、全体をもみ合わせる。
3.ビニール袋の口を閉めて、密閉させたら、冷蔵庫で寝かせる。
4.1時間ほど漬けたら、出てきた水気を再度ふきとる。
5.フライパンに油(分量外)を敷いて、サバの皮をしたにして並べる。
6.皮に焼き色がついたら、裏に返して4,5分焼く。
7.サバにしっかり火が通ったら完成。
魚を買うときはすでに味が付いたものを買ってきてしまうという方も多いかもしれませんが、じつはみりん漬けは自宅でも簡単にできちゃう味付けです。
この作り方を覚えたら、牛肉や豚肉にも応用が利きますよ。
ぶり大根
ぶり大根と聞くとなんだかちょっと難しそう…と感じるかもしれませんが、材料を合わせてコトコト煮るだけで完成します。
醤油とみりんが混ざった優しい味付けは、いわゆる母の味そのもの。ぜひ挑戦してみてください。
【材料】(二人分)
・ぶり 2切れ
・大根 1/3本
・水 180ml
・醤油 大さじ2
・本みりん 大さじ2
・砂糖 大さじ1
・しょうが 1かけ
【作り方】
1.ぶりを半分に切って、沸騰したお湯にさっと通らせる。
2.大根を乱切りにして、沸騰したお湯に入れて10分ほど茹でる。
3.大きな鍋に水と調味料を入れて、中火にかける。
4.ふつふつしてきたら大根とぶりを加えて、中火で煮込む。
5.20分ほど煮て、煮汁が半分以下に減ってきたら完成。
ぶり大根を作るときは、下ごしらえとしてぶりの湯通しするのがポイントです。この小さな一手間によって、魚独特の生臭い香りを洗い落すことが出来るので、忘れずに!
おいなりさんのお揚げ
みりんや日本酒があればおいなりさんのお揚げも自宅で作れるんです。
スーパーなどで出来上がっているのを買うのもラクですが、一度自宅で作ってみると、優しい味わいにやみつきになりますよ。
【材料】(8個分)
・油揚げ 8枚
・醤油 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・本みりん 大さじ2
・日本酒 大さじ1
・塩 一つまみ
【作り方】
1.油揚げを二等分に切る。
2.油揚げに沸騰したお湯をかけて油抜きをする。
3.油揚げが覚めたら、軽く絞って余計な水分を出す。
4.お鍋に調味料をすべて入れて、中火にかける。
5.沸騰したら油揚げを加えて、弱火にして煮込む。
6.汁気がなくなったら、火を止め、冷めたら完成。
市販のお揚げと比べると、ほんのりとした優しい味に仕上がります。
多めに作ったら、小分けにして冷凍保存もできるので、ぜひ自家製お揚げを定番にしてみてください。お好みに応じて、しょうがを加えて煮ると、少し大人の味付けになりますよ。
まとめ:保存方法を意識してみりんを美味しく使い切ろう
和食を作るときの定番であるみりんですが、保存方法がよく分からなかったり、どれくらい賞味期限が持つのか分からず、なんとなく台所の隅に置いているという方も多いのではないでしょうか。
できるだけ長く美味しく食べられるように、みりんの保存方法は気を付けるように意識しましょう。
アルコール度数の高い「本みりん」と「みりん風調味料」では保存方法が異なるので注意が必要です!
また、開栓済のみりんは保存方法に関わらず、できるだけ早く、約3か月ほどで食べきるのが良いとされています。
定番コンビネーションであるしょうゆと合わせることで、みりんの使用頻度を上げていきましょう。